咬合回復のための矯正治療として、上顎に急速拡大装置を逆に用いて、急速縮小装置として使用した。良好な咬合関係を確立するために必要な縮小量を計算し、あらかじめその分を拡大した状態で、装置を制作した。ネジを1回90度回転させると0.2mm縮小する。これを1日2回朝と晩に行ってもらった。
矯正終了時の口腔内写真(1997.4.4.)
臼歯部の咬合関係が得られた。咬合高径の確率により、右上1,2番の空隙も自然に閉じた。
矯正治療後の歯周再評価検査結果
第2大臼歯には依然として深いポケットが残っている。矯正治療により咬合関係が改善されたため、この時点で7番を抜歯することにした。
補綴治療
矯正治療および歯周治療終了時の口腔内写真(1997年7月31日)
7番抜歯後のレントゲン写真(1997年8月28日)
補綴治療開始時の再評価検査の結果
右下6番の遠心に深い歯周ポケットが残っているが、7番を抜いてまだ間もないためであり、今後は改善していく物と考えられる。出血がまだ数カ所認められるため、プラークコントロールの強化を行う。これで歯周治療を終了し、いよいよ最終補綴にはいる。
補綴終了時口腔内(1998年5月20日)
補綴終了時レントゲン写真(1998年6月6日)
矯正治療により改善された臼歯部の咬合関係の変化
治療終了時からまもなく10年が経過しようとしているが、その間3ヶ月に1度の定期的なメンテナンスを行い、現在まで咬合関係は良好な状態を保っており、歯周病の再発もなく、全ての残存歯は保存されている。