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プラークの正体は細菌の集まった薄いオブラートのような膜状のもので、これをバイオフィルムと言います。プラーク1mgあたりの細菌数は10億といわれ、様々な種類の菌が共生関係を営んでいます。これらの細菌は常在細菌といって、健康な人の口の中には普通に存在する菌です。しかしながら、細菌は自然にわいて出るものではなく、かならず感染という形で移ったものです。生まれたばかりの赤ちゃんには細菌がいません。通常生後、一緒に暮らしている家族から感染して細菌が住み着きます。これらの常在細菌は、虫歯や歯周病の原因となりますが、一方では外来性菌が定着すること許さず、感染から守ってくれています。
細菌の大きさは0.5−100ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)で、グラム染色で染まるグラム陽性菌と、染まらないグラム陰性菌に分けられます。この違いは細菌の菌体表面構造の違いによるもので、これが細菌の性質の違いにもなっています。 ![]() ![]() 莢膜および類似の構造物 1. 莢膜: ほぼ均一な厚みで周囲との境界が明瞭。2. 粘液層: 不定形で境界不明瞭。 3. バイオフィルム: 物体表面に層を形成し、複数の菌が内部で生存。 別の分類方法として、酸素のある環境下で生きられる好気性菌と生きられない嫌気性菌に分ける方法があります。 歯肉縁上プラークの表層によく見られる連鎖球菌は、少量の酸素があっても生きられる通性嫌気性菌です。一方、プラークの内部を形成する多くの菌と歯周ポケット内細菌は嫌気性菌です。プラークのほとんどは嫌気性菌から成っています。 口腔内細菌は、唾液などの体液成分を栄養素としてしており、私たちが食べ物として摂取したものとはほとんど関係なく生きています。 歯肉縁上プラークの細菌は唾液中のアミノ酸をタンパク源として生活しており、また食物中のブドウ糖や果糖なども栄養源としています。 歯周ポケット内細菌は歯肉溝浸出液中のアミノ酸をタンパク源としています。 台所の流しの排水口のところなど、ぬるぬるとしたものがへばりついていますね。どれを落とすには水を流したくらいではだめで、たわしでこすらないと落ちませんよね。これがバイオフィルムで、口の中ではプラークと呼ばれているものです。ぬるぬるとしているものの正体は先に述べたように莢膜多糖体です。 この莢膜多糖体は糖であるがゆえに、非自己として認識されないために免疫応答がおこらず、免疫細胞の攻撃から菌を守っています。また、抗菌薬も多糖体内部に浸透することが出来ず、TVのコマーシャルで見ているような細菌の破壊は決しておこりません。 したがって、現時点ではブラッシングが唯一効果のある予防方法になっています。 by 医療法人社団 とかじ歯科
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