顕微鏡(マイクロスコープ)について
20070823230310.jpg 人の目は、2つの点が約0.1mm(100ミクロン)以上離れているときに見分けることが出来るといわれています。つまり眼の分解能の限界は100ミクロンということになります。髪の毛の太さが80〜120ミクロンですので、これが限界ということになります。口の中を見るとなると、さらに条件は厳しくなります。
これを補うために、脳外科や心臓外科、そして歯科といった医療現場においては、2〜数倍の眼鏡タイプの拡大鏡が用いられてきました。近年さらに光源付き10〜20倍といった高倍率の実体顕微鏡が開発されました。
20倍の世界はどうなるのかは、下の写真を見て下さい。いつも見慣れた千円札ですが、20倍の顕微鏡で見ると、1000の数字の下にNIPPONGINKOの文字が印刷されているのがわかります。
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はじめてこの顕微鏡をつかったときの衝撃は今でも忘れることが出来ません。世界が変わったといっても過言ではありませんでした。それまでは、虫歯になった 感染歯質を完全に除去するためにう蝕検知液というものを使っていましたが、顕微鏡下では感染部分と健康部分がはっきりと区別できるため、必要なくなりました。歯石の取り残しの発見や、通常では見逃してしまう歯質のクラック(ひび割れ)、細い神経の管の探知などに絶大な効果を発揮しました。今まで見えていなかった物が見えるようになるわけですから、治療結果は大きく向上しました。
ただし、顕微鏡で歯を見るためには、歯科用の鏡を使い間接的に見なくてはならないので、使いこなすのにはかなりの訓練が必要となり、治療時間もより長い時間がかかるようになりました。しかしながら、そういった欠点を差し引いても、治療の質の向上に大きく貢献するため、今では診断から型どりまでの全ての場面において、必要不可欠な道具となりました。


 
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