根管治療に関するQ&A
こちらでは、根管治療に関して受ける質問にお答えしていきます。順次ふやしていく予定ですので、質問のある方はこちらからどうそ。

(Q1)
 根管治療をしていただくことになった場合、治療までかかる期間、費用は1本当たりどのくらいでしょうか?


マイクロスコープを用いての治療は自費診療になります。治療費についてはこちらをご覧ください。治療する歯の状況によって異なりますが、私のところでは、通常根管治療にかかる回数は2ー3回です。虫歯によって、ラバーダムをかけられないくらい歯が破壊されている場合は、仮歯を作らなければならないですし、こじれていて状態が悪い場合、破折や穿孔などの問題がある場合は、さらに治療回数が増えることがあります。治療には1回1時間かかり、通常消毒のお薬を最低2週間以上効かせてから、中をつめます。

(Q2)
奥歯が虫歯で神経近くまで削り、現在仮の詰め物をしていますが、冷たいものがしみるようになってきて、最近熱いものもしみます。普段は痛みはありませんが、熱いものがしみると神経を抜かなければならないときいたことがあります。根の治療が思わしくないのでもう神経はとりたくないのですが、神経を取らなければならないのでしょうか。がまんできる程度の痛みのうちはこのままにしておいてもよいのでしょうか?

細菌感染から受けた神経のダメージが回復するのは障害が軽微なときに限られ、痛みが取れても徐々に神経は石灰化し死んでいきます。はじめは冷たい物がしみていますが、神経の状態が悪くなり、回復の見込みが無くなると、熱いものがしみるようになります。そして、歯髄炎から根尖性歯周炎へと病態が変化していきます。石灰化して細くなった根管の治療は非常に難しいです。根管治療の専門医が治療した場合の成功率は、歯髄炎では95%ですが、根尖性歯周炎では60%まで落ちてしまいます。
したがって、神経を無理に残すと、かえってこじれて治療の予後が悪くなることがあります。私はこのあたりを考慮して神経を残すかどうかを判断しています。


(Q3)
根が割れているので抜かなくてはいけないと言われました。マイクロスコープを使えば残すことが出来ますか?


マイクロスコープを使うことによって、より詳しく正確に状況を判断することは可能ですが、現代の医療技術では、割れた根を一時的に接着することはできても、それをずっと維持させていくことはできません。歯は咬むという機能をするためのものですので、何十キロという咬合力がかかれば、接着ははがれてきます。問題は破折ラインにそって感染が起こることで、これにより骨が無くなり、歯ぐきが腫れてきます。しかしながら、破折が歯冠部もしくは根尖部に限局している場合は、感染がおこらずに保存することが可能な場合があります。
(Q4)
過去、2回ほど根管治療を受けておりますが、どうも痛みが完全におさまりません。しばらくは大丈夫ですが、時が経つと痛みます。今は噛めない状態です。なぜでしょうか?


痛みの原因は細菌感染による炎症によっておこるものがほとんどです。根管治療において、顕微鏡以上に大切なのはラバーダムです。これをきちんとやって新たな感染を防いで治療すれば、治療後に痛みが出る事は根尖病巣が急性化する場合を除いて、ほとんどありません。


(Q5)
たくさんのレントゲンを撮っても大丈夫でしょうか?


根管治療の際は状態の確認のために、歯のレントゲン写真(デンタル)を数回撮らせていただいています。私たちは日常生活の中で常に自然放射線と呼ばれている微量の放射線にさらさられています。これを自然被爆と呼びます。この値は年間に2.4ミリシーベルトであり、これと比較して、デンタル1枚のレントゲン線量は0.02〜0.04ミリシーベルト、セファロは0.01〜0.03ミリシーベルトです。妊婦が放射線に被曝した場合、胎児へ奇形等の影響を発生する1回の検査あたりの放射線量の最低ライン(「しきい値」と呼ばれます)は100〜200ミリシーベルトであると考えられています。放射線を短期間に全身被曝した場合の致死線量は、5%致死線量が2000ミリシーベルト、50%致死線量 (LD50) が4000ミリシーベルト、100%致死線量が7000ミリシーベルトと言われています。通常200ミリシーベルト以下の急性被曝では、臨床的症状は認められていません。
不必要な放射線は浴びないに超したことはありませんが、撮らないことによって誤った診断をしてしまったり、治療しないことの方が問題が大きいのではないでしょうか。

(Q6)
右下奥歯が虫歯になり神経の処置をしました。ですがいまだにたたくと響き痛みがあります。今は、毎週消毒をする治療をしてますが、もう何ヶ月も症状が変わらないためなやんでいます。先生も痛みが引かないハッキリとした原因がわからないようです。最悪抜歯するとまで言われて不安です。何アドバイスがありましたらお願いします。 


神経の治療をした奥歯をたたくと響き、痛みが続いているとのことですが、原因としてはいくつか考えられます。
1)神経が一部残っている。
2)消毒の薬によっては根っこのまわりを刺激することになり、かえって痛みが出ることがあります。
3)根の治療の際に、根の先の部分を破壊してしまっている。
4)かみ合わせが悪く、その歯に過度の力がかかっている。
5)歯の根にヒビが入っている。
6)根管内に感染しているばい菌が除去できていない。

通常ラバーダムをきちんとやって感染のコントロールをしていれば、神経の治療に何ヶ月もかかることはありません。治療が長引けば、それだけ再感染の機会が増えることになり、病状がこじれて治りにくくなる可能性がでてきます。


(Q7)
虫歯かと思い、地元の歯医者さんへ行ったところ、いく度に(現在3回目)、痛みがあるので聞いたところ「根管治療をしている」と言われました。なんの説明もなく始まったのでネットで調べたところ、だんだん不安になってきました。ラバーダムやマイクロスコープを使った治療の方がいいのでしょうか?
その地元の先生に聞いたところ、「ラバーダムやマイクロスコープを使った治療は特殊」との事ですが・・・まわりの人に聞いても「聞いたことがない」と言われました。
また、治療の途中から診てもらうことは可能なのでしょうか? 教えてください。


マイクロスコープはここ10年くらいで広まってきた器具なので、まだ一般的ではありませんが、その有効性を考えると、今後はこれが根管治療のスタンダードになっていくものと思われます。
一方、ラバーダムは昔からあり、他の先進国では根管治療におけるスタンダードになっているにも関わらず、ラバーダムの重要性をまだ日本の歯科医師の多くが認識しておらず、使われていません。そのため残念ながら日本の根管治療の成績は、前時代的なやり方の後進国と同じままです。
根管治療で行く度に痛みがあるのは、そういうレベルの治療に原因があると思われます。たとえマイクロスコープがなくても、ラバーダムによる感染のコントロールをきちんとやって、時間をかけて治療してくれる医院にかかることをお勧めします。私の医院では、患者さんが治療に不安があるようでしたら、治療途中であっても拝見させていただいております。

(Q8)
ラバーダムとマイクロスコープによる根管治療を受ければ、痛みはすぐにとれるものなのでしょうか?

痛みを引きおこさないためにも、ラバーダムとマイクロスコープを用いて感染や根管の見逃しや破壊を防ぐことは非常に大切ですが、すでに痛みが起きている場合はその原因によって、結果が異なります。神経が残っている場合は残っている神経を除去すれば、すぐに痛みは落ち着きます。根管が複数あり、その一部を見落としている場合も同様です。
感染が根管内から根の周りに広がって、それが原因で痛みが出ている場合は、根管治療によって感染を取り除くことが出来ないので、抗生物質などの内服を飲んでいただくことになります。その場合は薬が効く迄2ー3日かかりますので、その間は痛みが続きます。
根管治療後の痛みの原因について

(Q9)

答え

 
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